軌道投入失敗
ALOS-3(先進光学衛星/だいち3号)は、先進光学衛星「だいち(ALOS)」(2006~2011年)の光学ミッションを引き継ぐ地球観測衛星で、近く打ち上げが予定されている光学衛星です。大型化・高性能化したセンサを搭載し、70kmの観測幅、80㎝の地上分解能(解像度)での観測を実現します。
このセンサを用いて全地球規模の陸域を継続的に観測し、蓄積した平時の画像や災害発生時の画像を防災・災害対策等を含む広義の安全保障に活用します。
ALOS-3主要諸元
ミッション 機器 |
[パンクロマチックバンド] ・地上分解能:80cm ・観測幅:70km [マルチスペクトルバンド] ・観測波長帯:6バンド (コースタル、青、緑、赤、レッド エッジ、近赤外) ・地上分解能:3.2m ・観測幅:70km |
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設計寿命 | 7年 |
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回帰日数 | 35日 |
運用軌道 |
・太陽同期準回帰軌道 高度669km ・降交点通過地方太陽時 10時30分 ±15分 |
※詳細は、下記のリンクをご参照ください。
ALOS-3の特長
70kmの視野で
80cm分解能を実現
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無償で提供されている衛星画像の場合:
10m分解能 -
だいち(ALOS): 2.5m分解能
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ALOS-3: 80cm分解能
(シミュレーション画像)
特徴的な2つのバンド
・コースタルは、青色より短い波長のバンドで、水の透過率が高くなる。そのため、水際や浅瀬などの分析にすぐれた波長とされている
・レッドエッジは、植物に光を当てたとき、その反射率が大きく変化する波長であるため、植物の活性状況の分析が可能
・実利用から研究利用まで、幅広い分野でデータの活用が可能
※他衛星画像により作成されたイメージです。
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RGB 3バンド合成画像
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RGB+コースタル
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RGB 3バンド合成画像
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RGB+レッドエッジ
全世界の陸域を継続的に
観測し、画像を蓄積
全世界を定期的に観測しアーカイブ化
蓄積されたアーカイブ画像を用いて、モニタリングや変化抽出などの解析をより詳細に実施可能
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左:全球観測時のフットプリントイメージ
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右:観測時のフットプリントイメージ
ALOS-3サンプル画像
ALOS-3のシステム仕様に基づき、80㎝分解能に調整して作成したパンシャープンのサンプル画像です。ALOS-3同様の観測範囲ではなく、幾何情報は付加されていませんのでご注意ください。
※サムネイル画像のため、画像の分解能を落としています。
利活用分野
ALOS-3で観測された画像は、災害時や防災活動に役立てられる他、地図情報の整備・更新、沿岸域や植生域の環境保全への利用など、様々な分野での活用が期待されています。 詳細は、下記のリンクをご参照ください。