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山間部の地盤変動監視

衛星による変動モニタリングサービス

災害の可能性のある箇所を提示
本サービスは、人工衛星を活用して、土砂災害(地すべり)の兆候となる変化を捉えて、災害の可能性のある箇所をお示しするサービスです。山間部において、現地調査で確認しきれていない危険箇所や、まだ把握できていない変動箇所を広域かつ面的に観測することが可能です。

背景:土砂災害への対策

国土の約7割を山地・丘陵地が占める
日本は、国土の約7割を山地・丘陵地が占め、地質的にも脆弱のため、梅雨期の集中豪雨・台風に伴う豪雨等により、急傾斜地の崩壊・土石流・地すべりを原因とする土砂災害が全国各地で発生し、私たちの暮らしに大きな影響を与えています。平成16年から平成25年までの過去10年間における土砂災害の年平均発生件数は、約1,200件に上っています。
それら災害に対して、土砂災害の関連法案※1に基づき、国や都道府県(市町村)では土砂災害の対策が進められ、ハード中心の対策に加え、近年ではソフト対策の強化もされています。

ALOSを利用するポイント

だいち2号(ALOS-2)
だいち2号(ALOS-2)は観測期間中に、約2cm以上の変動があった場合は、変動縞として検出が可能で、定期的(年4回程度)に観測されているため、それら画像から継続的に変動状況を確認することができます。

効果:広範囲の領域を捉える

流域のような広範囲の領域を面的に捉えることができ、詳細調査対象の絞り込み(絞り込み個所を中心に従来の手法で対応)ができ、コストの削減等に繋がります。また、従来、立ち入ることが難しかった場所も対象地域となります。

サービス概要:衛星によるモニタリング

衛星画像を用い、現地に入らず、地盤変動情報を収集
衛星画像を用いて、僅かな地盤変動を捉えて、地すべりの予兆となる地盤変動箇所をレポートとしてご提供いたします。衛星手法を用いることにより、現地に入らず、面的な地盤変動情報を収集することができます。衛星データは広範囲に概略的に情報を収集するため、基礎調査などの概査・予察等にご利用頂けます。また、従来の手法に合わせてご利用することになり、例えば以下のメリットがございます。

  1. 効率的な調査計画の立案 (調査の優先箇所を決める)
  2. 全体コストの削減 (衛星で抽出した変動の大きい箇所だけを従来の手法で対策する)
  3. 現地入りできない場所の状況確認 (アクセス困難な地域や小規模の変動情報を早期に把握する)

ご契約前に「事前評価」を行い事前確認
定期的に観測するだいち2号(ALOS-2)を用いて、地盤変動の可能性のある箇所を抽出し、レポートとして提供をいたします。地すべりの兆候となる地盤変動の可能性のある個所を全体に示した図面、変動箇所の個別レポート等をご提供します。
衛星が斜めから撮影する関係上、山地の一部が倒れ込みや影により地盤変動が捉えられない場所や、衛星の位置・照射方向と地盤変動の方向により地盤変動が捉えられない場所等がございます。こうした特徴から、抽出できない場所等も発生する可能性があるため、ご契約前に「事前評価」を行い本サービスに適用するかを事前確認いたします。

業種別
-利用事例-

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