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可視・赤外域センサー

観測バンドによる見え方の違い

観測場所:沖縄、久米島
観測日:2016/10/6

※本記事に掲載している画像は、ASNARO-1により取得された画像をWeb表示用に圧縮加工したものです。
※本記事は、50cm分解能の衛星画像を使用した事例紹介です。分解能80cmのALOS-3衛星画像でも、同様の分野で活用されることが期待されています。

地球観測衛星:様々なバンドで観測をしている

地球観測衛星では、様々な衛星が様々なバンドで観測しています。一番大きな違いは電波(SAR衛星)と光(光学衛星)ですが、光学衛星では、可視光だけでなく、赤外線などの可視光近傍も使って観測を行います。本稿ではバンドによる地物の見え方の違いを紹介します。

コスタルブルー:波長の短いバンド
最初の例は、マルチスペクトラルで沖縄久米島の浅瀬を撮像したものです。通常の可視光のバンドを用いたもの(左)に対して、コスタルブルーとよばれる波長の短いバンドを使用し擬似カラーで表現したものは浅瀬の様子がより鮮明に見える画像となっています。
観測バンド.jpg673_02_BandTable.png

観測画像:見え方の違いを紹介

674_03_pancromutilFuchu.png

観測場所:東京都、府中市
観測日:2015/5/7

マルチスペクトラル、パンクロマチック
このようにたくさんのバンドを持ったマルチスペクトラルによる撮像は、地物の特性を知る上で見やすい画像を生成できます。
一方、より高精度に細かい地物まで観測したい場合は、パンクロマチックによる撮像が使用されます。パンクロマチックは、単一バンドで、その波長域は450-860 nmとマルチスペクトラルのバンドのほとんどをカバーしますが、解像度は、パンクロマチックが0.5m、マルチスペクトラルが2mです(ASNAROでの例)。

パンシャープン
同一箇所をパンクロマチック、マルチスペクトラルの両方のモードで撮像した例を上部に示しています。これら2つのモードの良い点を使って、パンクロマチックの高精度画像にマルチスペクトラルの色彩を付与したものが、一番下段のパンシャープンです。色彩による識別も行いながら、高い解像度による地物の識別が可能となります。

それぞれ、左下の工場を拡大したものを右側に示しています。パンクロマチックやパンシャープンでは、マルチスペクトラルでは判別しがたい細かい地物などもよく見えています。

※本記事に掲載された画像は、経済産業省の委託事業の成果を利用したものです。

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